そばの話【その3】

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そばの話【その3】

ここでは、山形で行われているそば行事に関するお話をします。

ソバリエ(そばの案内人)

山形を訪れた人に、それぞれの好みに合ったそばを紹介出来る案内人「ソバリエ」。約半日のうちに山形市内のそば屋5軒を一気にまわり、そばを味わいつつ店主の話を聞くことで、それぞれのそばの特徴・香り・味の違いを体得しながら知識を深めます。合計20軒をまわると、卒業試験としてそば打ちを体験して「ソバリエ養成講座」を修了、栄えある『ソバリエ』の称号を得ることが出来ます。
※お問い合わせ先 山形麺類食堂協同組合023(632)5246

掟〈ソバリエの誓〉
・そばを食べなくてはいけない(耳学問は御法度の事)
・そば通ぶってはいけない
・何処のそば屋が一番うまいなどと口走ってはいけない
・山形のそば案内人の自覚と誇りを持たねばならない
・贔屓の引き倒しになるようなことをしてはならない
・まだ食べたこと無いそば屋を発見したらすぐに食べること

夏新そば

通常夏に種を蒔き、秋に収穫されたそばを新そばと言い、その初々しい香りは多くのそば通に親しまれています。種を蒔いてから収穫まで75日という収穫期間が短いそばの特性を生かし、夏に新そばを楽しもうという試みが成功、毎年数量限定ですが、市内のそば屋で食べることが出来ます。
寒暖の差が激しい西蔵王に、寒さに強い「キタワセソバ」を栽培したもので、この夏新そばの試みは全国でも山形市が先駆的役割を果たしました。

山めん寒ざらしそば

江戸時代、信州の諸大名から将軍家へ献上されていたとされ、殿様や一部の人達だけが味わった逸品と言われています。文献を頼りに十余年に及ぶ試行錯誤の末、昭和59年についに復元されました。1月の大寒の日に、冷たい清流に浸しアクを抜き、立春の日にこれを引き上げます。後に山間の寒い風と真冬の紫外線の強い太陽光線で乾燥させた玄そばを使用します。
このように手間隙かけたこのそばの実は、通常より甘味のある喉越しの良いそばになると言われ、4月中旬の桜の開花時期に楽しむ事ができます。
春の寒ざらし・夏新そば・そして秋の新そばと、山形は四季を通じて美味しいそばを味わうことが出来ます。